第6回学術講演会要旨集

第6回学術講演会要旨集

クリックするとビュアーが開きます。
「•••」メニューからPDFダウンロードができます。

発行

2009.08.03

価格

7,714円(税込み)

日本保全学会第6回学術講演会の開催にあたって

 標記講演会は、8月の猛暑の季節に、我が国で比較的冷涼な気候に恵まれた北海道札幌市(ホテルニューオータニ)で開催となります。全面的にご支援いただいた北海道電力殿はじめ、実行委員会、プログラム委員会の皆様のご尽力に依りまして、基調講演を含めれば過去最高数の前回を上回る142件の講演と22件の技術展示の申し込みをいただきました。ここにプログラム委員長として厚く御礼申し上げます。
 我が国では、今後、運転開始後30年を超える原子力発電プラントが増加していくなかで、高経年化対策の充実が求められており、併せて、欧米に比べて低い設備利用率の向上に向けた検査制度の改善が進められております。設備利用率の向上や原子力発電所の新規建設推進は、資源の乏しい我が国におけるエネルギーセキュリティーにとって重要なばかりでなく、CO2排出削減にも大きく貢献し、原子力立国を政策の目玉の1つに掲げる我が国の国力維持発展の原動力でもあります。
 このような背景のもとで、プラントの保全活動に万全を期すため、高経年化対策に先立ってプラント毎の状況を適切に把握し、これを踏まえた、きめ細やかな保全活動を行うことを求める新検査制度が平成21年1月の省令改正により実現致しました。今年はまさにこの新検査制度施行開始の年になります。新検査制度は、適切な運転サイクル長とオンラインメンテナンス(OLM)の組み合わせにより真価を発揮することから、各種検査技術や保修・保全技術の開発普及に向けて、保全学会の役割が重要となっております。また、中越沖地震によって長らく停止していた柏崎刈羽原子力発電所も、地震に対する事後保全・予防保全である系統機器点検と耐震補強工事を実施し、7号機から順に再起動する状況となりました。
 このように、高経年化対策としての着実な保全の推進と、長期サイクルによるCO2の排出削減を実現させる新検査制度の施行開始、耐震保全による柏崎刈羽発電所の再起動という、いずれも保全工学が活躍する力強い状況のなかで、第6回の学術講演会を迎えることになりましたのは、大変嬉しく、保全学会の一会員として、使命遂行に身の引き締まるものを感じます。
 今回の企画の特徴として、保全工学と世界的規模で活躍する原子力産業界の次世代を担う若者の育成を視野に入れ、特別講演会では「鉄腕アトムと原子力-こどもたちの未来のために」と題して木元教子先生にご講演を賜り、続いて「持続可能な社会を目指すエネルギー環境保全工学」と題してパネル討論会が開催されます。原子力発電所の保全の推進は、地球環境保全に繋がります。これに取り組む次世代の若者の育成は、小・中・高のエネルギー環境教育の充実によって優秀な教員と学生が確保され、更に発展を遂げることになります。 特別企画では「原子力発電所の保全による安全確保」を基調テーマとし、4件の基調講演を賜ります。
 プログラム編成、講演論文集の編集・発行にあたり、実行委員会、現地実行委員会、プログラム委員会、北海道電力の皆様、日本保全学会の理事・事務局の方々に、多大なご支援・ご協力をいただきました。末筆ですが、深く感謝申し上げたいと存じます。

2009年7月10目

もっと見る