第7回学術講演会要旨集

第7回学術講演会要旨集

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発行

2010.07.13

価格

7,714円(税込み)

日本保全学会第 7 回学術講演会の開催にあたって

標記学術講演会は、7月の盛暑の季節に、中部電力(株)の浜岡原子力発電所が立地されている静岡県御前崎市(御前崎市民会館および中部電力(株)浜岡原子力館)での開催となります。実行委員会およびプログラム委員会の皆さまのご尽力により、過去最高数の170件の講演と20件の企業展示の申し込みをいただき、プログラム委員長として厚くお礼申し上げます。また、会場の提供や設営等にご支援をいただいた現地実行委員会および中部電力(株)の皆さまにも、厚くお礼申し上げます。
世界のエネルギー需要は、中国やインドをはじめとした国々を中心に急増しています。特に、石油、石炭、天然ガス等の化石燃料の需要が増大しており、地球温暖化対策として、近年原子力発電の有効性が世界的に再認識され、各国において、新規プラントの建設のみならず、既設プラントの利用向上が促進されています。

我が国の検査制度の変遷を振り返ると、従前は事業者の自主点検と安全上重要な機器に対する国の定期検査から構成され、主に国は設備の健全性を検査の結果から確認していました。その後、2002年に起きた自主点検問題を受けて、2003年10月に検査制度が改正され、事業者は定期事業者検査として、設備の技術基準への適合性を確認し、国は従前の定期検査に加え、定期安全管理審査により定期事業者検査の体制等の確認を行うプロセス監査型の検査制度へ移行しました。更に、2009年1月には、プラント毎の特性に応じて適切な時期に適切な方法で点検・検査を行うことを求める検査制度が導入され、事業者は、設備の傷み具合を詳細に分析し、その点検・検査の頻度や内容を適切に設定することが求められるようになりました。それと同時に、営業運転期間は従前の法定限度である13ヶ月を超え、最大で24ヶ月まで延長することが可能となり、我が国においても、原子力発電の利用向上の可能性が広がることとなりました。

天然資源の乏しい我が国において、エネルギーセキュリティーの確保と地球温暖化対策を両立させるためには、原子力発電の利用向上を欠くことはできません。そのためには、産官学が一体となって対応することが必要であり、日本保全学会としても、検査制度の改正など、原子力発電所の保全を取り巻く環境の変化を踏まえながら、学会の立場から各種検査・補修技術の普及・開発に向けて精力的に取り組んでいるところであります。

さて、今回の学術講演会は、初めて原子力発電所の立地地域で開催する運びとなりましたので、周辺地域の皆さまに、エネルギー、環境対策、原子力発電についてより一層理解を深めていただくことを目的に、初日に特別講演会およびパネル討論会を企画し、これらを地域の皆さまにもご聴講いただくこととしました。特別講演会としては、千葉大学特命教授の木場弘子先生に「子どもたちの未来のために考えたいエネルギーや環境のこと」と題して、エネルギーセキュリティーおよび地球環境保全の観点からご講演いただきます。また、パネル討論会では、「原子力発電への期待に応えて」と題し、産官学や地域の専門家に、原子力発電の利用向上に産官学がどのように応えていくべきかや地域との関わり等について議論していただきます。
また、2日目および3日目に開催される日本保全学会の関係者を対象としたセッションにおいては、原子力発電所の保全の最適化に関する最新技術や研究開発状況等の講演や発表を予定しています。これらの最新技術や研究成果が現場の保全活動に取り入れられ、原子力発電の安全と利用の向上に繋がることを願ってやみません。

最後に、プログラムの編成、講演者要旨集の編集・発行にあたり、実行委員会、プログラム委員会、現地実行委員会の皆さま、日本保全学会の事務局の方々に多大なご支援とご協力をいただき、深く感謝申し上げます。

2010年 7月13日

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