原子力発電所(BWR及びPWR)の炉内構造物等に応力腐食割れ(SCC)が発生した事例が数多く報告されている。これは溶接時に生じる高い引張残留応力が発生要因の一つになっている。
 残留応力の改善手段として、ウォータジェット又はレーザを用いた応力改善技術が世界で初めて開発され、実機に適用された(1999年)。
 ウォータジェットピーニング(WJP)技術は、水中においてノズルから噴射された水噴流中のキャビティが金属表面で崩壊する際に生じる衝撃圧力によって、応力を改善する。
 レーザピーニング(LP)技術は、パルスレーザを金属表面に照射することで発生する衝撃波によって、金属表面層に微小な塑性変形を生じさせて圧縮残留応力を形成させるものである。
 これらの技術は、国内の多くの原子力発電所(BWR,PWR)の建設工事や保全工事に適用されてSCCの発生を抑制することに貢献しており、米国プラントへの適用実績を有しているものもある。水中遠隔操作で施工するため、作業者の被ばく低減にも貢献している。

認定番号 保全遺産第2号
年度 2020
対象名 原子力発電所のピーニングによる応力腐食割れ抑制技術
所有機関 BWRシュラウドサポート用WJP装置
所有機関:日立GEニュークリア・エナジー㈱

BWR炉底部用ポータブルLP装置
所有機関:東芝エネルギーシステムズ㈱

PWR炉内計装筒管台用WJP装置
所有機関:三菱重工業㈱