2021/07/27
原子力発電所の場合、保全工事の規模や難易度が大きい。その一方で、限られた定期検査期間において工事を安全かつ計画通りに完遂させることが強く求められるので、実機を模擬した環境で事前の検証やトレーニングを入念に実施した上で実機工事を行うという新たな保全スキームを、本件はデファクトスタンダートとして確立させた意義は非常に大きい。
原子力界の保全分野においては、その後の多くの大型工事や高線量下での複雑な工事を可能とした画期的な施設(いずれも1990年代に運用開始)となり、日本の商用軽水炉の維持保全にとって大きな歴史的役割を果たした。
事前の技術検証に活用することで、本工事での後戻りリスクを最小限にする施設として有効活用されている。また、通常の保全工事、点検に対して訓練施設として活用することで、原子力事業における人材育成にも貢献している。
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認定番号 | 保全遺産第5号 |
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年度 | 2021 |
対象名 | 保全技術・訓練センター保全遺産保全遺産保全 |
所有機関 | 東芝エネルギーシステムズ㈱ 日立GEニュークリア・エナジー㈱ 三菱重工業㈱ |