日本保全学会 事務局
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会長 挨拶
日本保全学会長の就任にあたって
会長写真
東北大学 高木敏行

平成30年6月より日本保全学会の学会長に就任致しました。学会の創設15年を迎える節目の時に第3代の学会長になり重責に対して緊張感を覚えております。学会の今後の企画・運営に対して努力してまいります。

本学会は他の学会にはないユニークな学会員の構成になっており、保全学の理論・構築からその応用、運用に至るまでさまざまな場面で議論できる組織となっています。 日本保全学会としての役割は何なのかと言うことを改めて考えてみると、保全科学や保全技術の発展のための以下の4段階に貢献することではないかと思います。

  1. プラントや機器の保全活動に関する知識の集積、分析や理論構築
  2. プラント保全現場や社会のニーズに対しての保全に関する知識や理論の融合
  3. プラント保全現場や社会で直接運用することのできる実際的な保全技術の開発
  4. 保全現場や社会での保全技術の運用と評価

上記の結果として、人類的課題であるエネルギープラントの安全で経済的な運用に役立つことができます。国内のみでなく国際的にも普遍的な科学や技術となります。

さて、これまでの15年間の活動を振り返ってみると多くの点で成果が上がっています。例えば、言語的コミュニケーションとの類似性により保全活動を分析することで保全の構造を明らかにしています。 これらは上記の4段階のどれにも当てはめることができ、多くの成果が保全学誌に掲載されました。また、上記の3,4段階に関連して、原子力規制関連検討会が奈良林前会長を中心に設立され、保全技術の規制への貢献について検討してきています。 福島第一原子力発電所事故後、原子力規制委員会が新規制基準の策定を始めとした新たな規制基準等を策定しつつある時、民間におけるこれまでの英知と経験の蓄積を踏まえて改善提案が行われています。 この成果をまとめて公表するだけでなく、原子力規制委員会に改善提案の内容を説明するという他の学会活動では類例のない手法を用いて数々の成果をあげています。

本学会の将来を考えたときに何をすべきであろうか。まずは、先に述べたさまざまな段階での保全科学や保全技術で多くの成果を公開、公表することである。 そのような意味では、保全に対するバイブルを作るという大きな構想に基づき、編集が大詰めを迎えている原子力保全ハンドブックが重要な役割を果たす。 保全ハンドブック検討会で詳細に議論されていますが、3編から構成される内容は4段階のすべてに貢献することができるものとなっている。ハンドブックを活用することで本学会の存在感が高まるものと考えています。 また、本学会では保全活動の定量化や最適化が重要であるとの強い認識があり、これについていくつかの方法論が提案されてきています。 既に議論されているように定量化や最適化については困難さがあり、必ずしも実用的な観点に至っていないように思える。一方、計算機技術や理論の高度化に伴い、データサイエンスやAIが実用なレベルになってきている。 国内外においてSociety 5.0やIndustry 4.0が来たるべき社会の姿として提案されています。本学会で議論してきた保全活動の定量化、可視化そして最適化は、このようなデータサイエンス、AI等を用いることで実現できるものと感じています。 本学会においても、保全科学や保全技術をIoT、デジタルツイン、AI技術、データ解析技術等と関連付けて議論していくべきであろう。

日本保全学会はこれまで多くの成果を上げてきているがその存在感が十分に見えるようになっていないように思える。より魅力的な学会になれるよう、国内外にその成果を発信し、活動内容を広くわかりやすく広報していくことが重要であると考えています。 日本保全学会が上記に述べたような学会の役割を果たしていけるよう、学会員の皆様の学会活動への積極的なご参加とご協力をお願い致します。

(2018年7月1日 記)




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